家具家電レンタルとは? 口コミや評判だけでは分からない業界情報を教えます
家具家電を購入するのではなく、レンタルする人が増えてきています。ところが、家具家電レンタルで疑問に思うことって多くないですか?
例えば、家具家電商品の2年レンタル料金、「一括支払いで5万円」というサイトもあれば、「一括支払いで3万円」というサイトもあります。
これらのサイトを見て、「何でこんなに値段が違うの?」と思った方も多いと思います。
実際、私もそう思いました。
その疑問は、家具家電レンタル業界研究のため、リサイクルショップ、家電量販店、家電メーカー、家具小売店、家具メーカーの方から話を聞いてようやく解消しました。
「家具家電レンタル」で検索すると多くのページが検索ヒットしますが、同じような記事が書かれているだけで、業界関係者側の情報がほとんど出ていません。
ですから、レンタルジャーナリストである私が調べた家具家電レンタル業界全般の情報や研究分析を記録として残すことにしました。家具家電レンタルの利用を検討している方の参考になれば幸いです。
目次
家具レンタル家電レンタルとは
そもそも家具家電レンタルとは何でしょうか?
家具家電レンタルとは、家具や家電製品をレンタルするサービスのことです。多くのレンタル会社では、家電商品のレンタルサービスをメインとして、追加オプションで家具レンタルもできるというサービスが多い傾向にあります。
レンタルを利用しているのは単身赴任や学生などの一人暮らしの方が多いと言われています。レンタルサービスを利用する主な理由は「一時的な居住のために家具家電を買い揃えることが勿体ない」、「購入だと廃棄時の処分に困る」となっています。
また法人向けサービスとして、収益物件やマンションオーナーが入居率を高めるための施策として、家具家電レンタル会社と提携している場合もあります。
家具家電レンタル利用の対象者は、一人暮らしや単身赴任に限りません
次の4つの内、あなたがどれか1つでも当てはまる場合、家具家電レンタルの利用を考えてみる価値があると思います。
①学生一人暮らしや単身赴任など、期間限定の生活をしている(もしくは生活をする予定)
一人暮らしで使用した家具家電を自宅実家へ持って帰っても、余分な物扱いとなり恐らく使うことはほとんどありません。せっかく新品で購入しても、物置に眠るか捨てることになってしまい、もったいないだけです。
②家具家電の購入や商品設置をする時間の余裕が無い、使用後の廃棄処分を楽にすませたい
購入のために店舗に出向いたり、商品組立や商品廃棄をするのは結構手間です。レンタルの場合、HPからネット申込注文をするだけで、ネット上で手続きが完了します。ほとんどのレンタル会社のHPには、おすすめレンタルセットが掲載されているので、商品選びは簡単です。また選んだ商品を指定の部屋まで届けて設置してくれますし、レンタル契約が終了したタイミングで商品引き取りに来てくれます。
③レンタル月額払いの利用により、引っ越しにかかる一括出費を抑えたい
引越しに必要な物を全部揃えると、数万~何十万円の出費となってしまいます。また全部買い揃えたと思っても、実際に新生活を始めてみると足らない物が多く出てきます。レンタル月額払いにすることで、引越しの一時出費を抑えて、手元にお金を置いておくことができます。
④家具家電付き物件として、入居者を募集したい
最近、家具家電付の賃貸物件が増えてきています。時代の変化によりレンタルやシェアの考え方が浸透し、たとえ中古の家具や家電であっても、家具家電が揃っている部屋を選ぶという選択への受け皿として、家具家電レンタルは有効な方法となります。
レンタル申込の方法
個人向けの家具家電レンタルはサイト上からスマホ一台で簡単に手続きが可能です。レンタル会社によってはFAX送信や電話による確認が必要な場合がありますが、ほとんどはスマホ上で完了します。その後、選んだ商品を指定の部屋まで届けて設置してくれますし、レンタル契約が終了したタイミングで商品引き取りにも来てくれます。
家具家電レンタル3つのメリット♪ 「簡単」「出費抑える」「処分負担ゼロ」
じわじわと利用が広まってきている家具家電レンタルサービス。皆さんの回りにもレンタル利用者がいるかもしれませんが、実際の評判はどうなのでしょうか?
私は、レンタル業界全般についての研究の他、家具業界にも家電業界にもある程度精通しています。なので、業界裏側も知っている私だからこそ、口コミや評判だけでは分からない業界情報も含めて、家具家電レンタルのことをお知らせできるのです。
家具家電レンタルを利用した人の口コミや評判をまとめると、レンタルを利用するメリットは、大きく次の3つに集約することができます。
①スマホやパソコンを使って、ネット上で簡単にレンタル申込が可能
②レンタル費用の月払い選択で、引越の一括出費を抑えることが可能
③処分廃棄の費用負担が無い
では順に確認していきましょう。
スマホやパソコンを使ってネット上で簡単に家具家電レンタル申込が可能
レンタルの申込みは簡単で手間がそこまでかかりません。これは結構重要です。
なぜなら引っ越しは想像以上に時間や手間がかかります。
具体的な事例を言うと、物件選び、入居手続き、荷造り、不用品の処分、荷解き整理、掃除、水道ガス電気契約、役所手続き、食料日用品買い出し 等です。
特に荷造り梱包と、それに伴う不用品の仕分けや処分の作業はキリがありません。このように引越し前後の時期は非常に忙しいので、そんな忙しい中、家具家電を購入するために店舗を巡って、商品を持ち帰って、自分で設置して・・・
それは非常に面倒です(笑)
家具家電レンタルを利用する大きなメリットは、スマホ一台で簡単に手続きができることです。ネット上で申込を完了すると、家具屋や家電量販店に行かなくても、商品を自宅に届けてくれます。また分からない点があれば、電話で聞くことできます。
生活していくのには、普通の家具家電で十分! 段取り良く引越しを済ませたいという方は、レンタルを検討する価値があります。
レンタル費用の月払い選択で、引越の一括出費を抑えることが可能
引越しには時間と手間がかかることがお分かりいただけたと思いますが、実は時間以外にもかかることがあります。
そう、お金です。
引越しに必要な物を全部揃えると、数万~何十万円の出費となってしまいます。また全部買い揃えたと思っても、実際に新生活を始めてみると足らない物が多く出てきます。
ですから、引越しの出費は抑えて、手元にお金を置いておく方が良いと思います。
家具家電レンタルは月額払いができますので、引越しの一括出費を抑えたいと考えている方は、レンタルを検討する価値があります。(※レンタル会社によっては一括前払いしか受付けていない場合もありますのでご注意ください)
処分廃棄の費用負担無く、家具家電の環境リサイクルにも活用
家具家電を購入すると、要らなくなった時に処分費用や手間がかかります。家電リサイクル費用、粗大ごみ処分費用などは結構高くつきますし、大きな家具家電をゴミ捨て場に運ぶのも手間になります。
特に、将来実家に戻る予定がある期間限定の一人暮らしの場合は、新しく家具家電を購入してもいずれ処分に困りますので、家具家電レンタルは適していると思います。
レンタルの場合、レンタル契約終了に合わせて商品を返却すれば良いだけなので処分の負担がありません。引き取られた商品は、レンタル会社側で処分廃棄、中古販売、環境リサイクルに活用されています。
購入とレンタルの金額比較をする時は、処分の費用や手間、環境も考えて比較してみましょう。
新品レンタルと中古レンタル、注意すべきポイント
レンタル会社によって、取扱商品が新品なのか中古なのか、あるいは両方扱っているのかバラバラです。新品と中古それぞれにメリットとデメリットがありますので、注意すべきポイントを解説します。
新品レンタル
安心清潔であることが一番のメリットです。特に家電の場合は新品だと年式は最新に近く、中古に比べれば不具合が起こる可能性も格段に低いです。デメリットは、価格が中古より高いことです。
中古レンタル
新品より安くレンタルできることが一番のメリットです。価格重視で他人の使用に抵抗が無い方には中古レンタルはおすすめできますが、他人が使用した物には触れることができないという綺麗好きの方は中古レンタルを避けましょう。注意点として、ネット申込の画面上は見た目が綺麗に思えても、商品現物が届いた時のイメージと異なっている場合があります。また実際に使用するとすぐ壊れたり、何らかの不具合が発生するリスクは新品より高いです。
注意ポイント
家具家電レンタルで取扱っている商品が新品なのか中古なのか確認しましょう。レンタル会社によっては、中古商品にも関わらず、あたかも新品商品を格安でレンタルできるかのように見せている場合があります。新品レンタルか中古レンタルかの明記が無い場合は問合せして確認しましょう。
レンタルと購入の比較 どっちがお得なの??
家具や家電を揃える場合、レンタルと購入はどっちがお得なのでしょうか。
結論は、4年以内くらいであればレンタルの方がお得です。(当然レンタル会社によって価格設定は異なりますので、あくまで一般論です)
その理由を見ていきましょう。レンタルと購入を比較する場合、商品価格だけでなく購入した場合の処分廃棄費用も考慮して検討する必要があります。
家具家電を購入した場合、いずれ自分で処分廃棄しなければなりません。その際、大型家具を解体したり家具家電を粗大ごみに出す必要がありますが、自分で出来ない場合は業者への解体費用や運搬費用が発生します。また別途、廃棄費用やリサイクル費用は絶対に発生します。商品にもよりますが、解体費用、運搬費用、廃棄費用、リサイクル費用を合わせると数万円かかる可能性もあります。
家具家電をレンタルした場合、レンタル終了時に商品を無料回収してくれるので、処分廃棄の費用負担はゼロです。
そもそも、家具家電レンタルサービスのレンタル料金は購入に比べて安く設定されているのが一般的ですので、それに加えて上記の諸費用も発生しないわけですから、レンタルの方がお得ということになります。
家具や家電のレンタル会社 それぞれ特徴や違いまとめ
「家具家電レンタル」で検索してみてください。
レンタル会社が多く出てきますが、これらの会社の特徴や違いはお分かりでしょうか?
私は全く分かりませんでした(笑)
家具家電レンタル業界を研究することで、ようやく分かってきましたが・・・
家具家電レンタル会社の特長は様々ですが、共通していることもあります。それは、レンタル事業以外にも別の事業を展開していることです。多い業態はリサイクルショップ業、運送業、不動産業、家電販売業、家具販売業となります。
業界別に私なりの分析をまとめてみました。
リサイクルショップ系のレンタル会社
・リサイクルショップ店舗を構えており、中古で買取した在庫商品をレンタルに回している。
・中古品の取り扱いがメイン。中古なのでレンタル価格を安く設定している。
・レンタル回収後の商品は再度レンタルとして貸し出すか、リサイクルショップで中古品として販売。
・レンタル価格が安いので中古が気にならない人にはお勧め。
運送業系のレンタル会社
・自社の運送網を利用して、運送業ならではの配達網と運送設置サービスが魅力。
・引越しも扱っている会社が多く、引越に合わせてレンタル商品搬入や設置することで、手間が一回で済む。
・配送網が広がっているので、他のレンタル会社では配送費がかかるエリアでも無料となる場合がある。
不動産業系のレンタル会社
・自社の管理物件を家具家電付の物件として入居募集し、レンタル料を家賃に上乗せする。
・自社ではなく外部のレンタル会社と提携することで、レンタルサービスを提供している場合が多い。
・不動産契約に合わせてレンタル契約ができるので、手間が少ない。
家電販売業系のレンタル会社
・家電の商品ラインナップや価格設定で特徴を出している。
・新品家電を取扱っているので、新品をレンタルしたい人向け。
・レンタル期間中に家電故障が発生した時の対応に安心が出来る。
家具メーカー系のレンタル会社
・家具に関して、お洒落で品質も高い商品を取り揃えている。
・一般的には新品商品を取扱っている。
・家電は取扱っていない場合が多い。
イケアジャパンで家具レンタルがスタートするかもしれません
2018年5月、家具小売りのIKEAが、ベビー用家具や工具を対象に下取り制度を導入し、家具のレンタルサービス開始を目指すことを発表しました。下取り対象となるのはIKEAで購入したベビー用家具や電動工具の一部商品に限られ、下取り代金としては現金ではなくIKEAで使用できるプリペイドカードで還元されます。
家具の中でも特にベビー用家具は一時的な利用ニーズが強いとされていますので、下取りした家具をメンテナンスして中古レンタル事業に回すと考えられます。大手家具小売り業者がレンタル事業に力を入れることで、家具レンタルの認知が広まっていくことが予想されます。
レンタル業者選び、比較する際のポイント
ネットで「家具家電レンタル」と検索すれば多くのレンタル会社がヒットしますが、その中で自分に合ったレンタル業者をどう見つければ良いのでしょうか。
レンタル会社選びと業者比較のポイントを以下に紹介しますので、レンタル業者選びの参考にしてください。
・家具家電のライナップ商品が一定程度揃っているか。
・家具セット、家電セットレンタルのプランしか無い場合、不要なレンタル商品はないか。
・家具家電のサイズは、自分の部屋に合ったサイズか。
・レンタル料金の支払いは、月額支払いか一括前払いか。
・レンタルの期間は自分に合っているか。
・レンタル商品は新品か中古か。
・レンタル料金以外にかかる費用があるか。送料や手数料など。
・自分の希望日に商品が到着するか。(特に3月4月の引越しシーズンは事前確認必要)
・レンタル商品を気に入った場合、買い取ることはできるのか。
・レンタル商品に無過失で故障が発生した場合、無償で対応してくれるか。
・過失によりレンタル商品を壊してしまった場合どうなるか。
・契約期間中のカスタマーサポート、問い合わせ窓口があるか。
レンタルシェア暮らしの広がり 家、車、ファッション、生活家具、生活家電
最近の経済ニュースや新聞では、レンタルやシェアという言葉を見ない日はないというくらい、レンタルやシェアリングが急速に広まっています。少し前までは、車やマイホームを購入し自己所有することがステータスでしたが、今やその考え方は古くなっています。
要するに「購入して所有する」から「借りる」風潮へと社会が変化しているということです。
レンタルサービスとしては、DVDレンタル、ファッションレンタル、日用品レンタル、旅行品レンタル、家具家電レンタルなどがあり、シェアリングサービスとしては、カーシェア、シェアハウス、民泊Airbnbなどがあり、今後もレンタルシェアできるサービスは拡大していく見込みです。
このままいくと、将来は家を持たずにシェアハウスに居住して、車、ファッション、生活家具、生活家電など、全てレンタルシェアして暮らす時代が到来するかもしれません。
例えばホリエモンこと堀江貴文氏は、持物はスマホと若干の衣服だけという究極の断捨離生活をしていることで有名ですが、そういう生活が世間の常識になる日が来るのでしょうか・・・?